確立することを目指している(図-5)。 図-5 授業改善PDCA 3.2.3 学修状況報告 本学は平成25年度より大学IRコンソーシアムの学修行動調査に参加している。ただし、本コンソーシアムは大学間のベンチマークを目的としており、他大学と比較した本学の特徴を捉えるには役立つが、本学の教学マネジメントを構築する上では不十分な側面があり、また、英語運用能力のレベル、授業経験、満足度など本学で実施している他の調査やデータと重複する設問があることから、本学独自の学生調査を実施することにした。平成29年度から実施している学生調査(学修状況報告)では、DPに沿った能力の獲得状況、学生が現在抱えている問題、大学に対する満足度、将来像を明らかにすることを目的とし、全学部生・大学院生を対象とした悉皆で行い、この独自に開発した評価ツールを併用することによって、学修成果の状況を把握し教育改善に結びつける。 3.2.4 学修ポートフォリオの改修 平成26年度入学生より学生ポートフォリオの運用を行っている。当初、学生の学修成果の可視化を目的とし、学士力達成に対する自己評価・学修状況の履歴・学修成果の蓄積(ショーケース・ポートフォリオ)などから構成され、さらに、各学部の事情を考慮して、追加・カスタマイズ可能なものとしてシステムを構築した。運用当初、ポートフォリオの稼働率(入力率)は高かったものの現在ではシステムの利用率は定着していない。 ポートフォリオシステムは学修成果の可視化(「知識・技能」以外の能力なども把握)するためには必要であり、この効果的な活用法を検討し、以下の事項に基づき改修を行っている。(図-6) ① 授業ごとでは「授業アンケート」により、汎用的能力の自己評価を行うとともに、ポ1度、汎用的能力の進捗具合について自己評価する。 ② 入学時、在学時、卒業時の学修行動調査などを通して、汎用的能力の伸長具合を測り、ポートフォリオシステムに組み込む ③ 上記の機能に加え,卒業時の総合評価に資するよう,学生の成果物を自動的に蓄積可能とする 図-6 学修成果の可視化とポートフォリオ 3.2.5 その他の取り組み 学修成果の可視化の目的で作成してきた間接評価ツールについては、試験的な運用と改善を繰り返すことで、より実効性の高いもの(ルーブリック)へと変更した。さらには、これまで、社会人基礎力テスト(PROG)の実施によってリテラシーとコンピテンシーの直接的な評価とベンチマーキングに一定の成果を得られていたものの、本学の学生の学生像および本学における人材育成の成果の測定には適合しない部分があった。よって、本学独自の人材育成に焦点をあてるべく、ディプロマ・ポリシーに則した新たなコンピテンシーテストの開発に着手し、平成29年度には試ートフォリオシステムを活用して半期に
元のページ ../index.html#5